生まれ育った実家を処分しなければならないのは寂しいものです。
しかし、その実家が借地であれば処分の手順が重要です。
地主さんとしっかり話し合わなければなりません。
【依頼者の心情】
一人暮らしの父親が亡くなり、居住していた自宅(借地権)について、今後どうするのか決めかねている。また地主に対して何を話せば良いか分からない。
【経過】
①借地権を維持する方法を検討 ➡︎ 建物をリフォームし、子供の家族と同居することを考えたが「リフォーム資金の問題」と「同居に対する不安」を解消できず断念。
②借地権を売却する方法を検討 ➡︎ 老後に備えた資金として預金することに決定。一般的に借地権は売り難く、売れても安い。そのため地主の了解を得て、借地権と底地を同時に(完全な所有権として)売却し、その売却代金を地主と分ける方法を選択した。
③地主と諸条件の調整 ➡︎ 地主に、亡父との過去の経緯を確認したところ、数回トラブルがあったことが判明。相続人(依頼者)の状況を丁寧に説明した上で、売却代金の振分割合および精算項目などを協議し合意。その後、売却活動を開始した。
【結果】
物件情報の公開後、早期に購入希望者が現れる。諸条件を交渉の後、売買契約を締結した。地主も満足し、依頼者にとっても好条件で借地権を処分することが出来、不安が解消された。
<ポイント>
借地権と底地の権利調整は「法律」だけではなく「感情」の部分も大変重要です。