原則は「自分のモノは自分のモノ」です。
これは特に意識せずに生活していると思いますが、問題は離婚または相続のときに顕在化します。
そのときには誰のモノかが重要です。
特に相続については遺言書を作成しておくことでトラブルを避けることが出来ます。
以上の原則に対する例外が「夫婦財産契約」です。
まったく馴染みがありません。
婚姻届出前に夫婦の財産についてルールを決めておく制度のようです。
この制度が利用されているのを見たことがありません。
第755条 夫婦が、婚姻の届出前に、その財産について別段の契約をしなかったときは、その財産関係は、次款に定めるところによる。
第756条 夫婦が法定財産制と異なる契約をしたときは、婚姻の届出までにその登記をしなければ、これを夫婦の承継人及び第三者に対抗することができない。
第758条 夫婦の財産関係は、婚姻の届出後は、変更することができない。
2 夫婦の一方が、他の一方の財産を管理する場合において、管理が失当であったことによってその財産を危うくしたときは、他の一方は、自らその管理をすることを家庭裁判所に請求することができる。
3 共有財産については、前項の請求とともに、その分割を請求することができる。
第759条 前条の規定又は第七百五十五条の契約の結果により、財産の管理者を変更し、又は共有財産の分割をしたときは、その登記をしなければ、これを夫婦の承継人及び第三者に対抗することができない。
第760条 夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する。
第761条 夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をしたときは、他の一方は、これによって生じた債務について、連帯してその責任を負う。ただし、第三者に対し責任を負わない旨を予告した場合は、この限りでない。
第762条 夫婦の一方が婚姻前から有する財産及び婚姻中自己の名で得た財産は、その特有財産(夫婦の一方が単独で有する財産をいう。)とする。
2 夫婦のいずれに属するか明らかでない財産は、その共有に属するものと推定する。