今さら何を当り前のことを…、というタイトルですが最近ちょっと悲しい出来事がありました。
私が懇意にしているA先生から、契約書作成業務の紹介がありました。
紹介ルートとしては、私←A先生←A先生の顧客であるB社長←B社長の後輩Cさん、という流れでCさんが依頼者です。
Cさんは地方都市で新しい事業を立ち上げたばかりの方で、その事業の関係の契約書類が必要ということでした。
直接お目に掛かれる距離ではないので、Cさんとは電話で概略の打ち合わせをして、作業内容及び進め方と料金の提案をしました。
そこでCさんは一瞬絶句…。どうやら考えていた金額より高かったようです。
「いくら位だと思ってましたか?」と質問すると、私が提示した金額の半分くらいだと思っていたそうです。
私は「その金額では無理です」と回答しましたが、せっかく紹介していただいたので「その中間の金額」で再提案しました。
Cさんは「ではその金額でお願いします」ということで電話を切りました。
ところが30分後、Cさんから電話があり「近所で安く出来る行政書士が見つかった」とのことでキャンセルになりました。
もちろん私の提示金額が相場に対して高いわけではありません。
たぶん最初の電話を切った後、ネットで検索したら5分か10分で低価格の行政書士が見つかったのでしょう。
そのこと自体は問題ありません。
新しい事業を始めたばかりで資金的に余裕が無いことも理解できます。
ですが「安さ」を求めるなら最初からネットで探したほうが早いです。
Cさん自身がどう考えていたかは分かりませんが、
先輩B社長は、Cさんから「安い行政書士の情報」を聞かれたのではなく、「信頼できる行政書士の紹介」を求められたと思ったはずです。
だからA先生を介して私が紹介されたのですから。
私自身、紹介されたお客様と紹介者の両方に気を使います。
また自分が紹介を依頼する場合も十分に考えてから頼みます。
もちろん紹介であっても必ずしも業務依頼に繋がらない場合はありますが、その結果は重要ではありません。
紹介した側も紹介された側もキチンと対応した結果「今回は縁が無かった」ということであれば、次に繋がります。
『紹介』には『信頼』が一緒に付いてきます。
B社長とA先生の間に信頼関係があり、A先生と私の間にも信頼関係があります。
今回の経緯を、私は有りのままにA先生に報告したのですが、案の定、B社長からA先生に謝罪の電話があったそうです。