その融資制度の中でも最も借りやすいと思われるのが「マル経融資」です。
ほとんどの中小企業経営者がご存知だと思いますが、もし知らない方がいれば、是非この機会に知っておいてください。
マル経融資は正式には「小規模事業者経営改善資金」といいます。
商工会議所・商工会などの経営指導を受けている小規模事業者が、無担保・無保証人で借りられる制度です。
運転資金または設備資金として、融資限度額2000万円の範囲で利用できます。
運転資金7年以内、設備資金10年以内で、金利は1.25%(平成27年6月10日現在)です。
この制度を利用するには商工会議所、商工会の会員となって、6か月以上経営指導を受ける必要があります。
商工会の会費を支払っても十分価値があると思います。
この「マル経融資」ですが、利用しやすいからといって真っ先に借りてしまうのは如何なものでしょうか。
もちろん国の政策が変われば、この制度自体が無くなる可能性は否定できませんが、基本的には継続するものと考えられます。
日本政策金融公庫は、通常の「普通貸付」でも利用価値はありますし、その他の融資制度もあります。
それらの利用には、事業計画書の作成や説明などの手間は掛かりますが、融資を受けるには当然必要な作業です。
本来、事業計画書や毎月の試算表は融資手続きが無くても作成したほうがよいでしょう。
「マル経融資」は、万一業績が悪化して他で融資を受け難くなったときに利用する、という考え方をお勧めします。